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花島 進
JAERI-Conf 2000-019, P. 109, 2001/02
原研タンデム加速器の負イオン入射ラインで入射ビームの位相空間分布を測定する装置の基本設計を行った。この装置は、ビームの光軸に垂直な2つの方向の位置と傾き、計4つの次元の空間での密度分布を測定する。装置は上流から2つの偏向器、コリメータ、粒子検出器を配置し、2つの偏向器でビームの1区画をコリメータの軸上に移し、粒子検出器でその流量を測る。その場所を適互走査して、ビームの位相空間での分布を測る。偏向器は、ワイヤー電極と分圧抵抗によるシュラウド型偏向器を考案した。これは1つの偏向器で、2つの平行平板偏向器を合わせた役を果たせるため、装置空間を節約できる。シュラウド型偏向器の原理は、静電4重極レンズなどにも応用が効く。
花田 磨砂也; 藤原 幸雄; 渡邊 和弘; 奥村 義和
第9回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム (BEAMS1998), p.97 - 100, 1998/00
タイプの異なる2つの静電式ビーム偏向器を用いて、4行5列の多孔電極で加速された120keV、2.1mA/cmHビームレットの偏向実験を行った。3枚電極で構成され、その内の1枚のみに負電圧を印加した偏向器を用いた実験では、ビーム軌道計算結果と異なり、ビームレットごとの偏向角度のばらつきが最大10mradになることがわかった。また、正負の電圧を印加した2枚電極偏向器を用いた実験では、偏向角度のばらつきを1mrad以下に抑制した状態で、各ビームレットを10mrad偏向することに成功した。偏向角度及びビームレットごとのばらつきはITER-NBIで要求された目標値に達成した。また、正電圧を印加した電極に流れる電極値は、ビーム電流値の10%程度であり、実用化するには十分低い値であることがわかった。